孤独を生ききる 価格:¥ 480 納期:通常24時間以内に発送 人気ランキング : 17,378位 定価 : ¥ 480 販売元 : 光文社 発売日 : 1998-10
瀬戸内寂聴さんのことは、テレビ等で知ってはいたのですが本を読んだことは今までなくて、この本で初めて寂聴さんの世界を知ることができました。この本を読んでいるとなぜかその時間はいつもよりゆっくりと時が流れていくような不思議な感覚がします。この本の一部に「食べるものも食べず、泣き悲しんで化粧も忘れ、身なりもかまわず私は悲しいのよといい続けたって孤独から抜け出せるわけではありません。そういう態度も甘えの一つだと思います。」という文章があります。私はこの言葉に非常に感銘を受けました。それともう一つ。私はこの本を読んでから、自分の父、母のそれぞれの孤独が少しですが理解できるようになったのも事実です。これは私にとって大きな進歩でもあります。以前ならそんな事、考えたこともなかったですから。心に傷を負った人に是非おすすめの本です。辛いとき、温かい飲み物を飲みながら、この本を読んでみてはいかかでしょうか?
まず始めに、この本は夜に読むといいです。自分がまるで寂聴さんと一緒に夜空を見ながらお話をしているような気分になります。生と死を真正面から取り上げているものの、彼女の言葉一つ一つに魂が込められ、ほんわり温かく包み込まれる一冊です。人間は一人で産まれ、一人で死ぬ。つまりは孤独は母親の子宮の中に生命が宿ったときから共にある。それを年齢を重ねるごとに心のフィルターにしっかり通し、真正面から向き合う楽しさ。お薦め!です。