あの世 この世 価格:¥ 1,260 納期:通常24時間以内に発送 人気ランキング : 182,388位 定価 : ¥ 1,260 販売元 : 新潮社 発売日 : 2003-11-21
歴史上の人物、最澄、空海、西行、親鸞がどういう人だったかという話が面白かった。 玄侑宗久さんの物理と魂を同時に説いていたのに驚いた。どちらも相容れないもののように思うので。 私はどちらかというと、小説を読まないので、二人の小説を読んでいたら、もっと面白いだろうなとおもうところがしばしばあった。 いつも明るく人を元気づけている寂聴さんが、若い女性作家を意識してたり、弱気な発言があったりするところが意外だった。言われてみれば、寂聴さんはもう80歳を過ぎておられる。つい忘れてしまいそうだ。
二人とも僧籍をもち、そして二人とも優れた作家。親子ほどの年の差がある二人だけどこの二人の対話は興味深い。仏教を通じての、あの世この世の考え方を伝えてくれる。お二人とも宗派は違うのだけど、それぞれの宗派での修行の話が興味深かった。肉体を極限まで酷使した時につかめる真理みたいな話が出てくる。日常生活の中ではそういう体験は持ちたくてもなかなかもてない。だから出家というんだろうが(笑)仏教ってやっぱり、楽に生きるための教えなんだろうな。と、二人のやりとりを読みながら改めて感じた。